もずの独り言・はてな版

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【みんな生きている】シェーンバッハ・サボー(24)/荒木和博編

荒木和博(特定失踪者問題調査会代表)

《力の裏付けのない話し合いには効果がない》

■今のやり方ではダメ

時間が押していますので、できるだけ簡潔に申し上げたいと思います。

私自身は正直に申し上げると、この拉致問題に関して安倍総理には批判的な立場です。もちろんここに立っているわけですから、安倍さんの足を引っ張ろうという思いはありません。

今日本政府がやっているスキームで全員が即時一括帰国できればそれに越したことはないし、やっていただきたいし、それに関して自分たちで協力できることはできるだけしたいと思っています。

しかし、それだけでうまくいくのかとなると、私自身としては疑問を感じざるを得ない。今日、特定失踪者家族会の懇談会を午前中やりました。9月28日に我々調査会の理事会をやり、次にどういうことをしていくかを検討することにしています。

■力の信奉者には、力の裏付けで対峙を

ともかく北朝鮮という国は、皆さんもお分かりのように、力しか信じていない国であります。あの国に対して話し合いがどれほどの効果があるのか。力の裏付けのない話し合いであれば、効果はないと私は思っています。

米・朝首脳会談で、アメリカは北朝鮮の体制を保証するというようなことを言ってしまいました。ここには国会から地方議員までたくさんおられますので一番お分かりだと思いますが、選挙の時に選対を締めるのは大変ですが、緩めるのは簡単です。いったん緩めたら、選対なんてそう締まるものではない。

今回トランプ(Donald John Trump)大統領がああやって緩めてしまったことによって、それを締めると言うのはこれは本当に大変なことだろうと思います。いわんや、あの南北の首脳会談で緩めよう、緩めようという動きを南北揃って一生懸命やっているわけですから、簡単にいくものではないと思っています。

■「アメリカなら力ずくでも国民を取り戻す」は幻想

アメリカは前から何人もの方々が、石原慎太郎都知事なんかもそうですが、国民が一人拉致されても軍艦を出して取り返しに行くというようなことを言っていましたが、真っ赤な嘘です。そんなことアメリカはやりません。

今日出ている『月刊正論』に、青山学院大の福井義高さんが書いていますが、アメリカという国はベトナム戦争に参戦し、向こうで捕虜になった米兵すら見捨ててしまった国です。それをやったのはジョン・マケイン(John Sidney McCain III)等の人たちだったということを考えた時に、アメリカは何の教科書にもならないということです。

またこれは日本に限らないでしょうが、参考書はあっても教科書はどこにも存在しない。逆に言えば、日本にできないことがあるはずがないということです。

拉致被害者を救出出来る立法を

ここにおられる国会議員の先生は法律を作るのが仕事ですし、行政官庁の方々はそれを実際に実行していくことがお仕事なわけで、そういう方々の前でこういう言い方をするのはどうか分かりませんが、今の法律、そしてこの国の仕組みの中で拉致被害者を取り返すということは、私は極めて難しいと思わざるを得ませ

ん。

このようなやり方でやっていたら見殺しになるとしか、私には思えない。だからそれとは違うやり方を、どこかでやらなければいけないと思います。これは、今のシステムの中にいる方には絶対にできません。その外にいる民間でやるしかないです。だからその思いのある方は、是非ご一緒に戦っていきたいと思います。

なお、この枠組みのなかでもやれることはいくつもあるわけです。自衛隊を使う。これは色々な情報収集から色々なことがあります。でも、今拉致問題に関してはほとんど使われていない。

なぜそういうことが起こるのか。非常に不思議なことですが、それが当たり前のようになっているということは、何とか変えていただかなければならない。新しい法律なんか作る必要はありません。国民を守るためだから当然のことです。

例えば自衛隊の使い方の一つを言えば、先ほど安倍総理金正恩との会談をやがてやりたいとおっしゃっていました。だったらその場に、制服を着た自衛官が横にいる。これが日本の意思を示すということになります。いざとなれば日本は戦うんだという意思があれば、それは北朝鮮に間違いなく伝わると思っています。

■無関心の状態を変えなければならない

もう一つお願いごとなんですが、今日ここに来られている方々、おそらく大半の方はこれが2回目以上だろうと思います。この会場の中の人はみんな拉致問題を解決したいと思って来ているわけですからまだいいんです。でもこの会場の外にいったん出たら、外を歩いている人の大部分は拉致問題に無関心です。

この次この集会がある時、あるいはそれぞれの皆さんの集会の時に、今まで一度も拉致の集会にきたことのない方を、是非とも一人連れてきていただきたい。

私たちもこの点、自分たちだけ分かっていて、周りの人も分かっているんじゃないかと思い込んでいたのではないかと、今非常に反省しています。だからこれを何とか変えていくということをする必要があると思っています。

■政府のパンフレットを作り直せ

またもう一つ、政府の広報の中で、パフレットを見ていただければ分かりますが、70年代から80年代を中心に多数の人が拉致されたと書いてあります。この文言は一つ間違えると、70年代、80年代しか拉致被害者はいないというイメージを与えることになります。

今日来ている特定失踪者のご家族でも、斉藤さんは60年代、佐々木さんと植村さんは90年代です。家族会の中でも寺越さんは1960年代であり、この文言は変えていただくように改めて政府にお願いしたいと思います。

■旧民社党出身者も、ちゃんとやってるんだぞ

あと、先ほどご挨拶をされた中で、立憲民主党の村上議員に野次がありましたが、村上さんとは私は旧民社党時代から40年の付き合いで、立憲民主党がどういう党かと言う問題は別にして、その中で事務局長としてやっておられることを非常に心強いと思っています。

ちなみに、渡辺 周議員も元民社党の人ですし、さらに言えば山谷自民党本部長も人ですから、私が今こんなことを言ってもしかたがありませんが、民社党は一致団結して拉致問題に取組んでいきますので、ご協力を宜しくお願いします。

ありがとうございました。

■政府拉致問題HP

http://www.rachi.go.jp/

警察庁HP

http://www.npa.go.jp/

救う会全国協議会HP

http://www.sukuukai.jp/

特定失踪者問題調査会HP

http://www.chosa-kai.jp/

◆昭和53(1978)年6月頃

元飲食店店員拉致容疑事案

被害者:田中 実さん(拉致被害時28歳)

欧州に向け出国したあと失踪。

平成14年10月にクアラルンプールで行われた日・朝国交正常化交渉第12回本会談及び平成16年に計3回行われた日・朝実務者協議において我が方から北朝鮮側に情報提供を求めたが、第3回協議において北朝鮮側より北朝鮮に入境したことは確認できなかった旨回答があった。

平成17年4月に田中 実さんが拉致認定されて以降、政府は北朝鮮側に対し即時帰国及び事案に関する真相究明を求めてきているが、これまでに回答はない。

兵庫県警HP

http://www.police.pref.hyogo.lg.jp/

救う会兵庫HP

http://www.sukuukai078.net/04.html

救う会兵庫facebook

http://www.facebook.com/sukuukai078

[In or around June 1978: Former restaurant worker abducted]

Abductee: Minoru Tanaka (28, male, Hyogo Prefecture)

Disappeared after departing Japan for Europe.

The GoJ requested that North Korea provide information on this case at the 12th round of Japan-North Korea Normalization Talks held in Kuala Lumpur in October 2002 and all three Japan-North Korea Working-Level Consultations held in 2004. During the third round of consultations, North Korea asserted that there is no evidence that Mr. Tanaka had ever entered North Korean territory.

Since April 2005, when the GoJ officially identified Minoru Tanaka as an abductee, the GoJ has demanded that North Korea immediately allow him to return to Japan and provide a full accounting of his case. North Korea, however, has not responded.

《特定失踪者・金田竜光さんについて》

◆氏名:金田 竜光

(かねだたつみつ)

◆失踪年月日:昭和54(1979)年ごろ

◆生年月日:昭和27(1952)年

◆性別:男

◆当時の年齢:26歳

◆当時の住所:兵庫県神戸市東灘区青木

◆当時の身分:ラーメン店店員

◆身長:180cm

◆失踪場所:神戸市東灘区

【失踪状況】

金田さんは韓国籍

田中 実さん(昭和53年に拉致)と同じ施設で育った。

昭和52年ごろ、田中 実さん拉致実行犯・韓竜大(ハン・ヨンデ)が経営するラーメン店「来大」に就職。昭和53年に田中 実さんを「来大」に紹介し、ともに働く。同年、韓竜大の誘いにより、田中 実さんがオーストリア・ウィーンに出国。

半年ほどして、田中 実さんが差出人になっているオーストリアからの国際郵便を受け取る。その内容は「オーストリアはいいところであり、仕事もあるのでこちらに来ないか」との誘いであった。

田中さんの誘いを受け、打ちあわせと言って東京に向かったが、以後一切連絡がなく、行方不明となる。

連絡がないことを不思議に思った友人が、この間の事情を知る韓竜大に再三説明を求めたが、「知らない」と繰り返す。

その後失踪した2人を知る友人たちの間で「2人は北朝鮮にいる」との噂が広まり、韓竜大に近づく者がいなかった。

救う会兵庫」は平成14年10月に韓竜大、15年7月にその共犯である曹廷楽(チョ・ジョンガリ)についての告発状を兵庫県警に提出している。

兵庫県警HP

http://www.police.pref.hyogo.lg.jp/

救う会兵庫HP

http://www.sukuukai078.net/04.html

救う会兵庫facebook

http://www.facebook.com/sukuukai078

【SEA OF MERCY】

The book named “Sea of Mercy”

13-year- old junior high school student Takeshi Terakoshi was abducted in May 1963.

He went fishing with his two uncle, Shoji and Soto-o Terakoshi. The fishingboat named Kiyomaru left for the fishing ground nearby Noto island, Ishikawa prefecture.

Kiyomaru encountered North Korean spy vessel. Spies were afraid of detection.

Soto-o and Takeshi were abducted and carried to Chong-jin city. Shoji was considered to be killed at the site.

Families, fellow fishermen and coast guard searched the area, but they could find only Kiyomaru and Takeshi’s school uniform.

They thought 3 persons were in disress and died. Funeral service was held.24 Years were passed.

In 1987, Soto-o’s sister received the letter from Soto-o and surprised.

Soto-o wrote “Takeshi and I am living in Gusong, North Korea”.

Takeshi’s father and mother visited to North Korea in1988 and met with Soto-o and Takeshi.

But they couldn’t say how they carried to North Korea because NK officials watched them.

North Korea made the story of their shipwreck accident and lifesaving.

Since then, Takeshi’s parents visited to him a lot of times but Takeshi and his family members cannot say that Takeshi and his uncles were abducted.

In 1997, Megumi Yokota case was appeared in the media and the national congress. Terakoshi’s case was also observed as an abduction case. But “he” denied that he was abducted and praised North Korea and the Kim family.

In December 2001, Pyongyang publishing company published a book named “Sea of Mercy”.

The author is Kim Myong-ho, Takeshi’s Korean name.

In that book, Takeshi wrote that they are not the abduction victims but happily living in North Korea after they ware saved. Moreover “he" denied other abduction case such as Megumi Yokota and Yaeko Taguchi in this book.

Nine months later, Kim Jong-il admitted and appologized for the abduction activities.

But North Korea still denies Terakoshi’s case as abduction and Takeshi and his family cannot say he was abduction victim because Takeshi himself is a hostage.

“Sea of Mercy”, the title is a symbol of North Korean regime.