-その命、見捨てますか?-
《インチキ遺骨ではなくて、拉致被害者を返せ!大都市での一人暮らしと拉致》
(以下は荒木和博・特定失踪者問題調査会代表のブログからの転載です)
特定失踪者問題調査会副幹事長 杉野正治
拉致というと日本海側の寂しい海岸を思い浮かべる人もいるでしょう。実際に政府認定拉致被害者17名の多くは日本海側で偶然に拉致をされたことになっています。しかし調査会に寄せられた約470名の失踪者で最も多いのは東京、大阪、名古屋といった大都市です。もちろん人口が多いから失踪者が多いのも当然です。ただ大学や企業など高い知識や技術が集積し、交通網も発達している大都市は、同時に工作活動の拠点でもあります。ある意味で拉致に最も適した地域とも言えるのではないでしょうか。
■対象者を探し出しやすい
「都会で成功したい」とか「将来は世界に羽ばたきたい」とか様々な理由をもって若者たちは都会を目指します。かつては「金の卵」と呼ばれ、各地方から集団就職して日本の高度経済成長を支えた人々も多くいました。同時に、借金や人間関係などに苦しみ、隠れるようにひっそり暮らしている人々もいます。都会は成功への足がかりである一方、人混みに紛れられる、いわば隠れ場所であるとも言えるかもしれません。
こうした人々に北朝鮮の工作員は巧みに近づきます。多少顔見知りになると、「いい仕事がある」「今度集会があるから覗いてみないか?」と誘う。彼らから将来の夢や、あるいは誰にも言えなかった悩みを打ち明けられたりします。「社会に矛盾を感じる」「人生をもう一度やり直せたら…」と漏らす人もいるでしょう。
これらに対し「北朝鮮という理想郷がある。ひと月ほど(ずっとですが)行ってみないか?」と誘う。金品や就職、海外への渡航(その実北朝鮮への渡航ですが)をチラつかせて彼らを誘うのです。拉致をする側の立場からすると本人がその気になる(つまり北朝鮮に渡る)のが一番手っ取り早い。騙すための芝居をしたり協力を得るために根回しをしたりする必要がなくなるのですから。
拉致の対象者の選定はかなり慎重に行われたはずです。辛光洙(シン・グァンス)も「判決文」でこれに苦慮していたことが伺われます。どんな技術や知識を持っているか、どんな悩みを抱えているか、本国から提示された条件に見合う人物かどうか…結構重要な部分だったのではないでしょうか。
■失踪(拉致)してもすぐには明るみに出ない
もうひとつ重要なのは、失踪後すぐに大騒ぎになりづらい人物を選ぶということです。
そもそも都会では隣人同士どんな人が住み、どんな生活をしているか互いに干渉しない。いつの間にか引っ越してきて、知らないうちにいなくなる。いなくなっても気にならない。ずっと後になって、周囲が失踪したことに気づくのです。
一人暮らしを始める大抵の人は、入居時に親を保証人にします。そして家賃の滞納が続くと、大家さんから遠く離れた親御さんに「お宅の息子さんが○ヶ月ほど家賃を滞納されていまして…」と手紙とか電話とかで連絡してくる。慌ててアパートに行ってみると、すでに本人は姿を消している。また新生活を始めて友人や知り合いも少なければ、誰と会ってどんなやりとりをしたかなんて周囲にべらべらと喋らないから、失踪前後の経緯なんてあとになっても誰にもわからないのです。
これは拉致の実行犯からすると好都合です。とにかく失踪したことで家族や身辺に大騒ぎされては困る。場合によっては警察が出張ってくることも考えられます。現場から離れられるし、場合によっては家出や自殺に見せかけた偽装工作を施すこともできる。おそらく彼らにとっては犯罪を摘発されることよりも、それによって工作網を暴かれることの方が嫌なことでしょう。
うまく騙す(もしくはその気にさせる)ことに成功すれば、指令された日時、場所に車などで運びます。場合によると多少の距離を移動した方が「アシ」が付きにくくなるのかもしれません。そして闇夜に乗じて接岸してきた工作員に渡し、より大きな船に乗り換えて北朝鮮に向かうのです。
となると、日本海側の海岸は単なる北朝鮮への出口だと考えたほうがよさそうです。太平洋側だろうが内陸だろうが、日本国内全体が「拉致現場」となりうると思ったほうがいいでしょう。
繰り返しますが、浜辺をふらふらと歩いていて拉致をされるケースは極めて少ないでしょう。対象者を選定し、騙し、日本海側の海岸に運び、北朝鮮からやってきた舟に乗せる。これには多くの人物が関わっているはずです(そのほとんどは拉致に協力していたことを自覚していないかもしれません)。
拉致は計画的で大規模な犯行なのです。
■都会と拉致
https://youtube.com/watch?v=D6XNMS8yQNw
■特定失踪者問題調査会HP
■特定失踪者家族会Facebook
https://www.facebook.com/rachikaiketsu/
■政府拉致問題HP
■拉致問題対策本部公式動画チャンネル
https://youtube.com/c/rachitaichannel
■《東京動画》拉致問題解決を願う都民集会〈横田 滋さん・早紀江さん夫妻〉
https://tokyodouga.jp/lxrPJOccVsk.html
■警察庁HP
■警視庁HP
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp
■救う会全国協議会HP
■No Fence北朝鮮の強制収容所をなくすアクションの会HP
■北朝鮮の武器取引に潜入 ドキュメンタリー『ザ・モウル』
http://www.facebook.com/nknet2015
■自由朝鮮HP
http://cheollimacivildefense.org/
■実録!絵で見る北朝鮮「教化所」拷問の実態「THE FACT」
■VOA拉致問題動画
■国連の北朝鮮人権調査委員会は2014年2月、北朝鮮帰還事業や拉致問題を含む北朝鮮政府による人権侵害を「人道に対する罪」と認定する最終報告書を発表しました。
<原文>
『Report of the Commission of Inquiry on Human Rights in the Democratic People's Republic of Korea』
https://www.ohchr.org/EN/HRBodies/HRC/CoIDPRK/Pages/ReportoftheCommissionofInquiryDPRK.aspx
<日本語訳>
『北朝鮮における人権に関する国連調査委員会(COI)最終報告書』
https://www.mofa.go.jp/mofaj/fp/hr_ha/page18_000274.html
■加藤 健ブログ「天を回せ!ロビー活動で挑む」
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■姜哲煥(カン・チョルファン)さん動画
https://www.youtube.com/watch?v=T8wXjTN2W8E&feature=youtu.be
https://www.youtube.com/watch?v=KJZWxe9P-L8&feature=youtu.be
■脱北者・金柱聖さんの動画[前編](日本語訳付き)
https://www.youtube.com/watch?v=zCPxzwHK8fQ&feature=youtu.be
■脱北者・金柱聖さんの動画[後編](日本語訳付き)
https://www.youtube.com/watch?v=bq4sYy6d6EA&feature=youtu.be
■脱北者・金柱聖さんの動画(3)
■ベナTV(日本語版)
https://www.youtube.com/watch?v=4YHLDtOoJOo
■ベナTV(日本語版)動画
https://www.youtube.com/watch?v=KeCTTaSgwx4&feature=youtu.be
■ベナTV(日本語版)動画
https://www.youtube.com/watch?v=_WZoh00PGV8
■ベナTV脱北者日本語字幕版
https://www.youtube.com/playlist?list=PLS0GqKLezT4179A9Wy4smneKYQxrq2shl
眠れない夜 風が窓をたたき
手招きして誘い水をまく 眠れない夜
金色のネオン ピンク色の壁
都会の暮らしは底無しで 眠れない夜
憧れにつられてやって来たら
自分だけが ただ憧れてる
眠れない夜がいつまで続くやら
北の汽車から 南の船へ乗り急いだよ
ぼくの足は こんな所で疲れた
珍しい見世物はすぐ飽きて
自分だけが珍しくなってく
眠れない夜がいつまで続くやら
手紙も書いた 日記もつけた
だけど宛名はすべてぼくのところ
眠れない夜 眠れない夜
眠れない夜 眠れない夜